潤滑管理
1.潤滑管理はなぜ必要なのか?

現在の製造設備は技術開発の進歩によって自動化、高速化、無人化が進み、連続した生産ラインの導入も盛んです。このような機械設備に不測の事態、精度低下等が発生したならば、修理費はもちろんのこと、装置の休止に伴う経済的損失は莫大なものになります。一方、潤滑管理を含めた適切な機械の予防保全が積極的に実施されたならば、産業界全体で年間数兆円の節約になるとも言われています。
機械設備の故障原因には潤滑の不調が係わっていることが多く、設備保全上のトラブルを回避するためには潤滑油剤を適正に選定し、使用する技術である潤滑管理が大切なのです。

2.潤滑管理とは

潤滑管理とは、運動する摩擦面の設計、構成材料、運転条件に対して適正な潤滑油剤を選定し、その使用を的確に行うことによって、機械の運動効率を高め、生産性と経済効果を改善、維持することです。
廃油管理
潤滑油剤は使用条件が多岐にわたっているため、油の劣化状況、構成成分等も千差万別であり、その状態に応じて分別し、廃棄、リサイクルといった処理方法を選択することが望ましいです。
一例として、工業用潤滑油の流れを示します。


廃棄する場合(外部払い出し)は、廃油は廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)で適正に処理すべきものと定められていますので、許可を得た専門業者と契約を結び、処理しなければなりません。
リサイクル(再使用)するには、いろいろな方法があって、処理する油の性能は新油とは異なるため、使用条件の緩やかな潤滑箇所に使うなどの配慮が必要です。
再使用処理法 除去対象物
@ろ過分離 水分、きょう雑物
A吸着分離 水分、きょう雑物、劣化生成物
B静置分離 水分、きょう雑物
C遠心分離 水分、きょう雑物
D磁気分離 摩擦鉄分、さび
E真空分離 水分、軽質油、臭気、ガス
F静電分離 きょう雑物
G硫酸処理 劣化生成物